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AccessやExcelで業務効率化!ODBC接続のメリットと落とし穴とは?

AccessやExcelで業務効率化!ODBC接続のメリットと落とし穴とは? | Access

Microsoft AccessやExcelを活用した業務効率化の手段として、ODBC接続は非常に有効です。

ODBCを利用することで、AccessやExcelといったローカルツールから、販売管理システムなど、外部のデータベースと直接連携することが可能になります。

 

そもそも「ODBC接続」とは?

ODBCとは、「Open Database Connectivity(オープン・データベース・コネクティビティ)」の略で、異なるソフトウェアとデータベースをつなぐ共通の規格です。

たとえば、「Access(ローカルのアプリ)からSQL Server(社内システムのデータベース)に接続」といったことが、ODBCを通じて可能になります。

イメージ:異なる言語を話すソフト同士を“通訳”してくれるのがODBCです。

DSNとは、「Data Source Name(データソース名)」の略で、ODBC接続で使う「接続先の名前」のことです。

PCに「この名前の接続で、このDBにアクセスします」という設定をしておくことで、AccessやExcelから簡単に接続できるようになります。

 

ODBC接続のメリット

最新のデータにリアルタイムアクセス

ODBCを使えば、AccessやExcelの画面から外部の業務データベースに直接アクセスできるため、最新の在庫情報や売上データなどを即座に取得できます。

たとえば、販売管理システムに入力された情報をAccessの帳票に自動反映させる、といった使い方が可能です。

 

二重入力の手間を省略

外部のデータを参照できることから、わざわざ同一のデータを別のシステムとAccessやExcelに二重入力する必要がなくなります

人為的ミスを減らし、作業時間も大幅短縮できます。

 

Accessのデータを他システムからも参照可能に

逆に、Accessで管理しているデータを、外部のアプリケーションから参照することも可能になります。

 

ODBC接続の「落とし穴」とは?

便利なODBC接続ですが、環境や運用方法によっては思わぬトラブルを招くこともあります

以下のような点には注意が必要です。

 

データベースの設置場所

ODBC接続を行う場合、データの整合性を保つ観点から、Accessから外部の業務データベースへの直接的な登録・更新は極力避けるべきです。

そのため、基本的には閲覧専用での利用にとどめるのが望ましいです。

やむを得ず登録・更新を行う場合は、中間データベースを経由する方式が採られることがあります。

ただしこの方法では、中間データベースを設置したPCやサーバーの故障や、機器の更新時に移行作業を失念するなどして、データが失われるリスクがあります。

そのため、設置場所の管理を徹底したり、定期的なバックアップ体制を整えたりしておくことが重要です。

対策例:共有フォルダ上のデータベースを定期的に別の場所
(別のドライブやPC、外付けハードディスク、NASなど)へ自動バックアップ

クラウドストレージへのバックアップも有効です。

環境の変化

Windowsやデータベースのバージョンアップに伴い、従来使用していたODBCドライバがサポート外になり、そのままでは使えなくなってしまうことがあります

この場合、ODBCデータソースの再作成や、VBA内の接続文字列の書き換えが必要になります。

また、外部データベースでテーブルや列の追加・削除など、構造に変更があった場合は、Access側でもそれに応じたメンテナンスが必要になります。

リンクテーブルやクエリ、フォームなどが正しく動作しなくなる恐れがあるため、十分な注意が求められます。

 

「便利」と「管理」のバランスがカギ

ODBC接続は、AccessやExcelを使った業務の自動化・効率化を実現する強力なツールです。

ただし、環境依存の問題や運用上の注意点も多く、仕組みを「作って終わり」にしないことが大切です

定期的な接続確認・バックアップ・環境のドキュメント化など、日常的なメンテナンスを意識することで、ODBC接続のメリットを最大限活かすことができるでしょう。

ODBC接続に限らず、AccessやExcel VBAに関するお困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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